古事記の序盤には
宇宙の成り立ちについて語られている。

そこで出て来る神は
アメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)
タカミムスビ(高御産巣日神)
カンムスビ(神産巣日神)

古事記で2番目に語られる
タカミムスビ(高御産巣日神)からも
宇宙を構成するうえで欠かせない
要素を語っている

アメノミナカヌシという創造神と同じく
人物象や性格さえも語られていない。

概念や真理を伝えようとしているので
やはり何のことだかさっぱりわからない。

極力、宗教臭さを抜かして
ロジカルに説明していけたらと思う。

タカミムスビノカミは存在を認める神様


タカミムスビ(高御産巣日神)は
存在を認めてくれる
という神様である。

宇宙がビックバンの大爆発によって
誕生してから、数多の星や物質が
出来ていくためには

「この星は、ここにある」
「この物質は〇〇だ!」

という存在を認めてあげなければならない

早速、哲学的な話になって
意味がわかりづらくなって申訳ない。

おそらくこの記事は
この先もこんな言い方になってしまうので
興味ある人だけ読んでくれれば良い

例えば、
「ゾウ(elephant)を思い浮かべてください。」

と言われれば、
鼻が長く、耳がでかく、
四足歩行の大きな生物を思い浮かべるだろう

我々が頭の中で
「ゾウ(elephant)」という生物が存在しているのだと
認めているから」イメージできるのだ。

 

 

逆に、生まれたの赤ん坊に
言葉が通じないのは置いておいて、
「ゾウ(elephant)を思い浮かべてください。」
と言っても

「ゾウ(elephant)」という生物が何者なのか
イメージすることは不可能だろう。

生まれたの赤ん坊に
「ゾウ(elephant)」という存在は
「認められていない」からだ。

 

我々は無意識に「ゾウ(elephant)」という存在を
認めているから「ゾウ(elephant)」が存在するのである。

大人の私達でも「鼻が長い四足歩行の大きな生物」を間近に見て

「これはゾウ(elephant)です」と教えられ、
「なるほど。ゾウ(elephant)なのですね。認めます」
と捉えられなければ、

「ゾウ(elephant)」では無く、
「鼻が長い四足歩行の大きな生物」としか認識できない。

 

例え話でわかりやすく説明しようとしているのだが
余計にわかりにくくなってしまったな…

「認める」から「現実」になる

タカミムスビという神様を通して
伝えようとしていることは

心理学でいう(※1)「認知科学」
仏教哲学でいう(※2)「色即是空」

でも説明されている。

映画マトリックスでも、語られていますね。

1999年現在、会社員として働き、今まで過ごしてきた日常が
実はコンピューターによる仮想現実を見させられていた。

目を覚ました本当の世界は2199年の
機械が人間を支配する時代だった。

という世界観

仮想空間から目を覚ました「ネオとモフィアス」の会話を以下抜粋

ネオ(^q^)
「これは現実じゃないのか?」

 

(´・ω・`)モーフィアス
「現実とは何だ。」

「君はどうやって現実とそうでないものを見分けるのだ?」

「君が感じるもの、匂うもの、味わうもの、見るもの、それを「現実」と言うなら、
現実とは、君の脳から発せられた単純な電気信号に過ぎない。」

我々人間が「現実」として認識しているものは
すべて「頭の中で考えたモノ」によって形づくられるものである。

その人自身の思い込みが現実を作り出す

目に映るもの、匂い、味、音、肌の感触、自分の手足、肉体さえも
現実には存在せず、マインド(心)が作りだしたイメージかもしれない。

果たして、それらは本当に実在するのだろうか?

 

といった解説になります。

映画「マトリックス」は
日本ではSFアクション、空想上のお話である
イメージを持った方が多いですが

実は心理学の認知科学を取り扱った作品なんですね。

 

そして古事記の「タカミムスビノカミ」という神様は

「認める」ということが無ければ、
現実も地球も、この宇宙に存在するありとあらゆる物質も
存在しないことになる。

人間が赤ん坊から大人になって
「認識できる」情報が大きくなればなるほど
行動できる世界が広がるように

宇宙も何者かに「認められる」ことから
物質が存在し、空間が広がっていっている。

ということを伝えたかったわけです。

認知したところから、現実化する

ここからは自己啓発っぽい話になってしまいますが

意識の高そうな自己啓発本を何冊か読むと
思考は現実化する」「引き寄せの法則

という言葉を聞いたことはあるだろう。

ざっくり説明すると

人の脳は、自分の脳で考えついたことでしか行動できない。

いざ行動する時も、すべて自分の脳が
考えたことをやっている。

おのずと自分の頭の中で思い描いたイメージは
その通りになる。

もし願望や「なりたい自分」がいるのなら
脳に、イメージを刷り込ませ、
無意識に実現していくという考えである。

mq(^q^)
「もしも、貴様が大金が欲しいと思っているのに関わらず、
依然として大金を手に入れることが出来ないのは

貴様が「永遠に大金が欲しいと思っている自分」を維持しているからだ!」

mq(^q^)
「大金が欲しくば、既に大金を得た状態の意識、大金があることが当たり前で」

「大金がありすぎることで支払わなければならない
税金(所得税、固定資産税、住民税など諸々…)の心配や
キャッシュフロー計算をしなくてはならないのだ!」

mq(^q^)
「そうすれば、大金は後からついてくるだろう…」

と言った具合です。

しかし、なかには
この意味を履き違えてしまう人がいるのですが

本質は

今まで認知できなかったものを認知できるようになる

ということを伝えたいのです。

何か夢・願望を叶えるためには
「認知する」ところから始める。

 

例えば、漠然と年収¥1,000万円が欲しいと思っている人は
実際に年収¥1,000万円を実現している人が感じている
良い面しか想像できていません。

この世は表と裏、天と地、陰と陽で構成されているように
年収¥1,000万円の人が抱えるネガティブな悪い面もあります。

年収¥1,000万円の状態を維持するには、
エネルギーがいることだし、
事業をやっているのなら、お金の管理、税金など諸所の支払いを
把握しなくてはいけません。

そして年収¥1,000万円という情報をどこからか聞きつけて、
高額な商品を購入させるための営業が立て続けに来たり、
なかには、うまい話なのだと誘惑して奪おうとしてくる人もいます。

常に葛藤していたり、孤独感を味わうことだってあります。

政治家の麻生太郎 財務大臣が
「とてつもない金持ちの苦労なんて、庶民にはわからんだろうなぁ」

と言っていた言葉は、有名ですね…
庶民を馬鹿にしているのではなく
心の奥底から湧き上がってきた悩みだと思います。

実際に年収¥1,000万円の人の抱える負の面も
「認知できる」状態になったとき、

引き寄せるようになるのです。
そして夢・願望が叶えられます。

ここまでお読みになり、ありがとうございます。
次回はカンムスビノカミ(神産巣日神)について
紹介していきます。

 

———-以下、注釈————

(※1)認知科学

心理学といえばフロイトやユング、アドラー心理学を
思い浮かべるがそれらは「古典心理学」のジャンルであり

さらに心理学を進めると「行動主義」「認知科学」の
ジャンルに派生する。

「認知科学」では人間の脳と心の仕組みについて研究する学問。
日本では「脳科学」と言ったりもする。

(※2)色即是空

この世のすべてのものは「実体」はなく、
存在しない「空」である
と仏教では語っている。

物質的なもの、この世のすべてのものを
「色」という言い方で表している。