ITの世界でよく聞かれる
「アジャイル開発」「スクラム」
アジャイル開発は
起業がシステムやソフトウェアをつくるにあたって、
効率よく、柔軟的に仕事をしていけるように
タスク管理する新しい手法だそうだ。
あのFacebook社でも取り入れられている
画期的な経営の考え方でもある。
他のサイトを読んでみても、
いまいち仕組みがパッと理解できなかったので、
グラフィックデザイナーである私の主観と図で
紹介していこうと思う。
各部門で目的が違うし、時間がかかる従来の開発方法
市場やユーザーが発注
↓
マーケティング(ビジネス)が
意図をくみ取り、考え、構想し、
仕様書を書き発注
↓
IT開発の部門が仕様書通りに
ものを作り始める
という「今までの手法」は
開発中に時代や市場の要望が変わり
出来上がって来る頃には
その出来たモノが古くなっている可能性がある
また、IT開発に携わる人は、
つくったモノで市場のニーズを満たすことが目的ではなく、
仕様書通りに作れば良いという
ニーズと出来上がるモノのゴールが違ってくる
差異がどうしても生まれる。
アジャイル開発は結果から戦略を見ながら作る
マーケティングの成功、結果が目的
という考え方で生まれたのが「アジャイル開発」
IT開発がマーケティングと一体化して、
ものづくりを進めていく。
短期間で市場に出してみて、
結果から戦略を作りながら進んでいく
という手法だ。
まさにFacebookでは1週間で作っては市場に出し、
様子を見て人気があったら追加し、
ダメだったら廃止するを繰り返しているのだ。
ものづくりをしながらマーケティングの判断が
ループで行われている例であろう。
研究しながらモノをつくる
個人のクリエイターは、
時代の移り変わりが激しいからこそ、
ものをつくっている間に、売れるものが
変わってきてしまわないように
思いついたものを作ってみて市場に出し、
顧客の反応を見て修正をしていく方法が
望ましいだろう。
ケーキ屋さんの作るケーキに例えたら、
手間や時間をかけて、
丸いホールケーキを作って置いておくよりも
三角形の一人用のショートケーキを
作って並べておけば、
売れ残った時のリスク、材料のコストを抑えられ、
丸いホールケーキでは手間のかかる
デコレーションの変更が
ショートケーキならば素早く
デコレーションを切り替えることが出来る
ケーキ屋さんの経営方法でもある。
アジャイル開発におけるタスク管理「スクラム」
アジャイル開発の現場で最も多く使われている
タスク、スケジュール管理が「スクラム」と言われている
まずプロダクトオーナーが
1年365日で作りたいものを設定する。(バックログ)
その中から1ヶ月(30日)で
作れるものを抜き出す(スプリントバックログ)
これを1スプリントと言って、
4週間を繰り返していき、
モノを市場に出していける状態にしていく
プロセスだ。
そして、このスクラムを上手く回るように
支援したり、管理するのが「スクラムマスター」だ。
スクラムにおける開発チーム
「プロダクトオーナー」が作りたいもの、
売れると思うモノ、優先順位を管理し、
開発チームに要求していき、成果物を見る
そして、プロジェクトのディレクターの役割である
「スクラムマスター」がこの開発を支援していく
という人の配置になっている。
個人のクリエイターであれば、
「プロダクトオーナー」となってアイデアを考察し、
作業に入りつつも
時には「スクラムマスター」という考え方に切り替えたり、
仲間にその役を買って出てもらうのも
効率よくモノづくりをする手法であろう。